こにけんの投資備忘録

投資の事を1ミリも知らない初心者が株式投資してみた。

2018.1129 トレード振り返り



【銘柄】

楽天、ジャストプランニング
【売買】

楽天L 9:01~9:50 ,954円→942円

ジャスプラL 9:09~9:21 ,1120円→1130円
【結果】

楽天▲1394(手数料194)

ジャスプラ+774(手数料226)

【エントリー】

明日はG20警戒で資金抜けがありそうなのでスキャ、デイ的な立ち回りをしたかった。

楽天は開示にてオーネット事業の売却、ジャストプラは昨日のPTSより注目が集まっていたので需給増加での値幅抜けると踏んで監視、気配みてリストの中から入れそうなこの2つを選択
【経緯】

まずは楽天から、寄り1分大きめ陽線スタートだったので一回あげると読んで開場してすぐポジったが、そこが天井だったようで停滞、値幅が小さいのでジャストプラメインで張りながらちらちら監視していた。

じり下げして948円あたりでそろそろ切ろうかなってところで板を見ると945の買いに不自然に10万株がでてきた(他価格では1万ほど)ので、これが仮に大口の売り崩し用の買い気配だとしたら大きく垂れるなと踏んで即切れるように構えていたが少し出遅れて945割れ、大きな下落が来たのでこのまま下げ続けると踏んで半ば強引に損切り


f:id:koniken:20181129160312j:image

水色縦線の間が保有期間

 

ジャストプラは寄り軽く揉んで方向が読みにくかったが上に振れそうな1分足だったのでエントリー。しばらく堅調に上がって1140円台に来たところで利益を伸ばせるだけ伸ばそうと見ていたら垂れてきたので1137円あたりで1130円保険逆指値売り注文を出しといたら、そこで落ちて指値引っかかって決済。


f:id:koniken:20181129160322j:image

順張りだったのでMACDが上手く活きている

肌感で流れ変わったとこ丁度MACDマイナス転換


【反省】

出来高期待できるような銘柄を張ったが、楽天の材料は正直プラスとはっきりといいにくいものだったのでそれを考慮したうえで損切りラインをもう少し上で取ってもよかった。

ジャストプラはほとんど計画通りな動きができたのでよかった。結果として今日は楽天ジャストプラだけでなく株全体寄り天井だったので寄りで数円だけ抜いて終われたのは今日の値動きにはまった動きだったことは頭にとどめておきたい。

あとはこういうときに資金集まって後半もあげていく銘柄をしっかり見つけられるルーティーンワークを作っていきたい。

バーチャ的ななにか

どうも、こにけんです。

本日日経平均は寄りプラスから堅調、後場強く14時までずっと上げて引けにかけて勢いが死んだ流れでした。

終値21952円(+140円、+0.64%)と22000円も見えてきました。

 

そんな今日はポジションは持たず気になった銘柄を追って色々と考えてたのでそれを書きためとこうかと。

 

銘柄は3927フーバーブレイン

昨日引け後に開示で新製品開発の発表とそれに付随したビズライトテクノロジーとの資本提携発表がありましたので材料でどう動くか見てみました。

 

9:00時点では寄らず3分後1891円(-80円、-4%)からスタート。そこから急速に売られていき、前場時点で全市場で最高位の値下がり率銘柄になっていました。


f:id:koniken:20181127203127j:image
1分足のチャートでみると1800,1700のライン直前に大きめの陰線が出てます。

セオリー通りのキリのいい値段でのせめぎ合いが起こっていますがリアルタイムで流れを見ていると2つのケースは少し違ってました。

 

1800帯はチャートのとおり瞬間的なスピードで1800円を割ったので一瞬で30~40円の値下がりがありました。

それを見てリバ取りの買いも急速に入って4分で大陰線を食ってます。

ここから回復を見込む買いを逃げ口にこのリバを取った勢は売りに入りチャートは横横に。

ここで回復を見切った勢が売りに出て二段目の1700帯での値崩れが起こったように感じました。

ということはこの値崩れは先ほどの横横で掴んだ人も加担しているので横横で溜まった期待エネルギー達のがっかり感が次の値動きに反映されたととれます。

 

1800帯の動きを既に見ているのでここでのリバ取りは比較的消極的になり、買いは寄らない。なので値は切り下がっていく。

その心理のまま前場は終了。

ほんとは後場にめちゃくちゃリバってるんですが、このとき外出していて板を見れてませんでした。

たぶんですが高値圏とはいえ材料に対して垂れすぎたのと日足意識のスイング勢の押し目とかでしょうか。


f:id:koniken:20181127220034j:image

こちらが日足です。後場の動きが下ひげになってますね。

 

というわけで前場のこのチャートを見て色々考えますと、やはりボリンジャーバンドの2σ帯をはみ出るというのは反発する確率がかなりあり、そのはみ出す瞬間速度とリバの弾力は比例するように見れます。

さらに、サポートラインが明確に全体に知れ渡っているならなおのこと弾力は大きいので、この条件が揃っていたときはスキャで値幅を抜きに行ける確率が高いのでは?

その日の全体的な方向感があるので日足に影響するレベルでの大きな切り返しがない限りリバは逓減するので、開始直後の数分で決済するのが良いのかと感じました。

 

あくまでもこのケースの場合の考えですが、、、

 

自分の場合、資金の都合で見てもやはり細かい値幅をすくうスキャは回転数が大きくなるので資金も要するのでこういう確率として取りやすいリバだけがっつかない程度取りに行って基本は決算目安の一週間から1ヶ月くらいのスパンで見たポジションの方がいいかなーという見解です。

最近結構こういうリバ取りにばかり目がいってましたが単純に順張りでの立ち回りもしっかり考えないといけないかなーってなってます。

実際慣性的に言えば順張りでしっかりとれる方が資金力小さいほど価値が大きいかなと思いますので色々考えてみます。

株の土台

どうも、こにけんです。

 

今日は株価を決めうる周辺環境について思ったことを書き溜めておきます。

 

株価は業績推移に大きく影響されるので、業績を左右する環境について考えてみる。

 

①業界シェア(競争力)

業界の競争に勝てないと業績は増えていかない。

②業界規模(市場規模、景気)

業界全体の成長は競争力が一定だとしても業績増加につながる。

③国の経済金融政策

税率、金利政策等は消費・投資に大きな影響をもたらす。

④世界の情勢(関税、地政学リスク、為替、原油)

GDP的に見ても米国中国の動きは重要

FAANGなど日本経済への影響が大きい海外企業もいて、輸出入企業は為替による影響がある。

最近の米中貿易戦争も世界的な影響が出てくるとされてる。

 

という点から株価を考えるうえではより広い視野で考えるのが重要になっていきますね。

 

 

デイやスイングの短期的(ミクロ)な視点で考えてみると、これらの要素はコロコロと変わるわけではないので参加プレイヤーの増減が重要

 

配当や優待などを考慮しない短期的な取引の場合、その銘柄の参加プレイヤー間の資金の奪い合いという構図になる。

トレードの手腕が競争力とすれば出来高の増加は業界規模と同じ役割を担うと言えます。

 

出来高と話題性は比例するので大きなニュースが出た銘柄で期待値プラスの手法を続けていくのが必要。

 

おもったこと

どうもこんばんは。

最近全然ですねー勝てません。

日経全体弱くてむしろ触らず待ってようって状態でしばらく過ごしてますが、それ以前に某IPO株を上場してすぐ持ったらめっちゃ喰らったのでその含み損が痛いです。

やはり昨日みたいな少しのリバでデイでもなんでもしっかりすくえるような準備が必要だなと特に感じる今日この頃。

 

というわけで備忘録やってきますね。

 

適時開示情報、それは株価材料の速報ですが

開示された時点でそれは既に全員が持っている情報になり、上手い人はその情報が出る前に思惑先回りでポジションをとっており、発表されてから掴むというのはその先回りした人の逃げ先になることと同義。

 

ここで掴んだ場合には先の材料を思惑し、その逃げ先の予測を立ててエントリーしなければ勝てる取引にはならないでしょう。

長めのスパンでいえば月次速報から次期四半期決算への修正期待、さらには本決算への影響を思惑。

短いスパンでいえば報酬隠し報道(最近の日産)から次の日の出来高急増による需給乱変動を狙ったスキャルピングデイトレード

 

というように逃げ先を見定めておかないといけないなと考えます。

前者は決算発表、もしくは修正発表時

後者は乱れた需給の波で値幅を取れる点、しばらくして均衡した時

などが逃げ先になるのではないでしょうか。

 

なので適時開示情報は既に思惑された情報であり、かなりのサプライズでない限りは折り込まれている可能性があるととれます。

 

以上のことから

・開示される前触れとしてとれる情報

・ストーリーと業績の整合性

を把握していないままポジションをとるのは結構危険

 

その日の開示情報単一で見るのではなく、「じゃあその先にこの銘柄はどういう変化を起こすのか?その変化はどんな材料をつくるか?」

というのが一番大事だなと念頭に置いていきたいです。

(書いたら書いたで当たり前のことだなー笑)

 

おもったこと

どうも、こにけんです。

日経平均はダウリバに連れられて復活し、今日はかなり多くの銘柄がリバ上げしてましたね。

押し目の真っ最中に掴んだ銘柄も今日のでうまくギャップアップしてくれました。まあでも暴落したときにめっちゃ買いたかったのですがびびって触れず上にきてたので調べたうえで買いたいと思ったらより細かく底打ちサインを見極める作業を日々やっていかなきゃなと反省です。

 

どちらかといえばむしろ銘柄をしっかり調べて自分が上がるとおもっているのなら材料に納得しない、というより過剰反応での下げと感じたら掴んでみてもしだめだったらその原因の検証を繰り返さないといけないんですね。

 

というわけで

調べた銘柄をリストアップ(ソート)して日々の値動きで違和感があったところにエントリーするか検討していくという動きをやってみようと思います。

 

決算が多いシーズンは決算インパクトの違和感を掴むために銘柄調べをやってましたが決算が閑散化すると事後材料が多く波に乗るに乗れないので、先手で銘柄調べできるルーチンを模索してみます。

【銘柄調べ】6182 ロゼッタ

どうも、まだ株安の流れが強いですねー

好決算だったけど地合いのせいであげ悩んでた銘柄とかに買いがよってるみたいですけどトーヨーアサノとかは前回のは一時的な収入での上方だったので短めの相場になったりしないかなーとおもってます。今回の修正の詳細は見てないのでわかんないですが笑 

 

と、いうわけで本日も良さげだなと見えた銘柄

ロゼッタです。

【どんな会社?】

機械による言語翻訳を主力にしている企業

医薬品業界をはじめとした専門性の高い言語を翻訳するBtoBメインみたいで

最近伸びているのが医化学金融IT法務分野での翻訳精度がプロの人間に近いAI翻訳機T-400

 

【決算】

B/S

三年間でとくに気になるのは29年度の無形固定資産の大幅増です。

これはM&Aによりクラウドサービス事業拡大をはかったための株式立会外分売による増資による純資産増加、その株式を使った株式交換による子会社化(4割ほどは株式譲渡による買収)で12億ののれんが発生したからみたいです。

結果的には30年度にクラウドサービス不振によりほとんどが減損処理されているので最終的な損益計算は12億の赤字(1214百万)とかなり悪手を取ってしまったようです。

しかし、同時に投資段階にあったニューラルネットワークによる翻訳機(T-400)の開発が想像以上のスピードで進んでるようで中期的目標であるプロの人間と同等レベルの機械翻訳の実現を2022までに遂げるという項目においてはより早い段階でできそうな流れです。

 

他の中期目標でいえばROE20、機械技術進歩による営業利益率20%からの完全機械化で50%という点については上記ののれんによるロスとかが痛い結果となってます。

 

P/L

売上自体は堅調ですが損益分岐点近いレンジでまだ安定感でいえば怖いかなーって感じです。

原価率46.9→44.7→45.8

固定費は率だとあまり有意性なさそうなので割愛

とはいえ、T-400への先行投資による固定費アップだったのでここからは回収段階に入ると思えば狙い目でしょうか。

人手を必要とするセグメントは流れを見るとやはり営利率15%前後が限界っぽいですね。

いかにAI翻訳の筋を通していくかが鍵っぽいので精度数値95%というのは期待できます。

まあ、AIってことはデータベースの蓄積が肝だと思いますがその間にビッグデータをもつ他の大手が専門性の高い翻訳市場に参入とかされちゃうと後発とはいえ怖いっちゃあ怖いみたいなのが一応の懸念点でしょうか。

 

【チャート】

決算インパクトでいえば今期の決算は赤字転換の影響で業績予想が無いのとなかなかの好調具合もあり直後のインパクトは大きめに見えます。

逆を言えば上がりにくいので買いでエントリーするにはタイミングが無いかなーという感じです。

材料をみるとJPXでのIR資料翻訳実験とかがありましたけどこれはけっこううれしい話ですね。うまくいけばかなりうまい案件なので期待はありますが

純資産14億に対しての時価総額200億というのは高成長産業だとしても割高すぎるなーという見解です。

現時点では利益の裏付けがないのもあるのでもう少し様子を見たいところです。

オプション取引について

 

はい、それでは先物に引き続きましてオプション取引です。

(以前の記事、先物についてはこちら

http://koniken.hatenablog.jp/entry/2018/10/13/044438 )

オプションも先物と同じように

指数などを商品として、一定期間内においてX円で買い(売り)ますという形になります。

しかし先物と大きく違うのが上記の売買ができるという"権利"を売買している点です。

それがどう違うかというと、先物の場合一定期間内(またはSQ日)に反対売買にてイグジットしなければいけないのに比べて

オプション保有者(ロング側)の場合、権利放棄ができるので必ずしも反対売買により決済しないといけないという訳ではありません。つまり、期限まで予想を外れた値動きをして損失を被る場合には権利放棄をして損失回避が可能ということになります。

 

●一定期間後に指数商品をX円で買える権利をコール

●一定期間後に指数商品をX円で売れる権利をプット

と呼び、プット・コールともにロング(買い)・ショート(売り)どちらからでもエントリーが可能なので

 

コールロング

コールショート

プットロング

プットショート

の4パターンでのエントリーが可能ということになります。

ロングポジションでは権利放棄による損失回避ができるので新規建て時に払うP円以外損失はありませんが、ショートポジションの場合ロング側の権利行使に従わないといけないため無限損失の可能性があります。なのでこちらは先物とおなじくマネーショートリスクがあるため証拠金(または追証)が必要になります。

 

厳密にオプション取引を文章化するなら

『金融指数などを商品として、一定期間経過後において権利行使価格X円で買う(売る)ことができる権利をオプションプレミアムP円で買い(売り)ます。』

という風になります。

 

SQ到達時点においての着地損益グラフはこうなります。

(SQ到達前でのイグジットは後程説明します。)

コール
f:id:koniken:20181013161150j:image

コールロングホルダーの場合はエントリー時にコールショート側の投資家にオプションプレミアムP円を払って権利を取得。

イグジット時点で原資産価格SQがX円を上回っていた(SQ>X)場合は権利を行使し差金決済による価格差利益を獲得できます。

式でいえば

(SQ-X-P)×取引単位×オプション枚数

 

逆にSQ<Xだった場合には権利を放棄し差損益は0

最終的にはグラフ斜線部の損失額を回避したことでプレミアム分が損失になります。

P×取引単位×オプション枚数=損失

 

コールショートホルダーの場合にはエントリー時にコールロング側から受け取ったプレミアムP円が利益となり代わりに権利を譲渡。

イグジット時点で原資産SQ>Xだった場合

コールロング側は権利を行使して利益とりにいきます。ショート側は権利を譲渡しているのでそれに応じなければならないためロング側の利益分と同等の損失を被ります。

式でいえば

(X-SQ+P)×取引単位×オプション枚数

 

逆にSQ<Xなら

ロング側は権利を放棄しますのでショート側に実際でていたはずの利益は0になります。

最終的にはエントリー時受け取ったプレミアム分が利益になります。

 

プット

f:id:koniken:20181013165517j:image

プットロングもコールロングと同じくプレミアムを支払ってエントリー、権利行使パターンがSQ<X、放棄がSQ>Xに逆さまになっただけです。式においてもXとSQの位置を入れ換えて計算し、放棄時はプレミアム分が損失となります。

 

プットショートも同様にロング側の権利行使時にはプットロングの利益額と同等の損失、放棄時にはプレミアム分の利益を得ます。

 

コールプットどちらのケースでもいえるのは

ロングホルダー対ショートホルダーのゼロサムゲームになる。

ショートは利益上限がプレミアム額なので利益幅がロングより激しく限定されている。

なので、ロングが権利を持っていることでSQ到達時点ではかなり不利な取引が行われることになる。

ってことですかね。

 

 

次にオプション取引を構成する各要素を1つずつ説明していきます。

対象商品は基本的に先物のように日経平均TOPIXなどの金融指数などと優良個別銘柄などもオプション取引ができるようになってます。

 

一定期間というのは先物のように限月が設定されておますが先物と違い毎月限月として設定されていますので各エントリーから最長で八年先までの期間内月刻みでの権利売買が可能です。

期間が満期まで達した場合、つまりは限月第2金曜日になったときには先物と同じくSQ値において利益がでるなら決済がされ損失を被るなら権利放棄がされます。

 

指数を売買できる価格X円のことを権利行使価格といいます。先物価格は自動的に算定されてたのに比べてこのXの数値は新規建ての段階で設定でき、原資産の現在価格から250円刻みで上下16段階ずつまでのレンジで自由に設定できます。

つまり、

原資産価格-250×16≦X≦原資産価格+250×16

という式になります。

満期が残り3ヶ月まで迫っている場合には上の式の250が125に変わります。

権利行使にあたって、一定期間内ならいつでも権利行使できるというアメリカンスタイルと一定期間経過後(SQ日)にのみ権利行使できるヨーロピアンスタイルの二種類に分けられています。

アメリカンスタイルは流動的なかわりに比較的割高になる傾向がありますが、基本的に日経やTOPIXオプションはヨーロピアンなのでSQまで権利行使は出来ません。

SQ前にイグジットしたい場合はプレミアム(P)差益のみを目的とした転売もしくは買い戻しによる反対売買になります。

式で表すと

ロングは{(イグジットP)-(エントリーP)}×単位×枚数=損益

ショートは{(エントリーP)-(イグジットP)}×単位×枚数=損益

というならばコール(もしくはプット)オプションプレミアムという個別銘柄の買いエントリーか空売りエントリーによるトレードという形になります。

 

 

権利の価格Pのことをオプションプレミアムといいます。オプションプレミアムの変動要因は主に5つ

●原資産価格

●権利行使価格

短期金利

ボラティリティ

●満期(SQ日)までの残り期間の長さ

により影響します。

オプションプレミアムは原資産価格を原点とした権利行使価格の絶対値である本質価値に金利ボラティリティ、残り期間から加味される時間価値を足し合わせて決定します。

 

仮に本質価値を下回ったプレミアムで取引がされていた場合には

本質価値-プレミアム=利益となりノータイムでキャピタルゲインを得られることになるのでプレミアムは本質価値以上になります。

例えば、原資産の現在価値150円の株式を将来100円のコールオプションがプレミアム40円で取引されてるとします。そのコールを買うのと同時にその株式を空売りしていた場合のキャッシュフロー

150【空売りによる現金収入】-40【プレミアム代金】=+110円

になります。そして将来100円で買うためにこのキャッシュから100万を預金した時のキャッシュフロー

110-100(預け入れによる支出)

=+10円

この取引による現時点での利益はノータイムで+10円になりました。

そしてオプション期間が満期まで到達したときの株式価格が権利行使価格100円を下回って80円になっていた場合

空売りをイグジット、権利放棄を行うことで

-80【売建買い戻し決済】+0【権利放棄】+100(1+金利←1%と仮定)【預金による金利収入】

=+21円

エントリー時の利益と合わせて+31円になります。

 

逆に株式価格が権利行使価格を上回り120円になっていた場合は

空売りをイグジット、権利行使を行うことで

-120【売建買い戻し決済】+120-100【権利行使】+100(1+金利←1%と仮定)【預金による金利収入】

=+1円

エントリー時の利益と合わせて+11円になります。

 

つまりプレミアム<本質価値の場合には

元手もなしで全くリスクを負うことなく利益を得られる。そして賢い投資家がこのチャンスを見逃すはずはありません。

割高な株価への空売り集中、割安なコールプレミアムへの買い集中で価格調整されていくという流れになるのでプレミアムは本質価値を下回らないわけです。

 

 

短期金利についてです

金利が上昇したと仮定しましょう。

そうなると現時点での運用益が増えるということになるので権利行使価格でコールするために必要な現時点元手資金が金利上昇分少なくて済むようになることによりコールロング需要が増える。ということでコールオプションのプレミアムは上がります。

逆にプットオプションの場合は将来プット権行使により受け取ることができる現金を現在価値に割り引くと金利上昇分だけ割安になってしまうのでプットロング需要が減る。ということでプットオプションのプレミアムは下がります。

金利下落の場合にはこれと逆のことがいえるでしょう。

 

ボラティリティについてです。

ボラティリティは確率変数における株価の平均期待値(トレンド)からの標準偏差(平均からのばらつきの幅)のことでして、この確率分布の特性を利用したチャート指標がボリンジャーバンドです。

チャート指標~ボリンジャーバンド~ - こにけんの投資備忘録

ざっくりいうと値動きが乱高下している銘柄ほどボラは高いよってことで、ボリバンの帯幅が広ければ広いほどボラティリティが高いということになります。

 

通常、ボラティリティはリターン幅とリスク幅が比例して拡がるのですが

オプションロングの場合、プットコールともに権利放棄による損失回避が可能なのでこの乱高下しているリターン幅だけ恩恵を受けられる強みがあります。

期待リターンが上がるということは需要も増えるので

プットコールどちらのオプションも需要増加によるプレミアム価格上昇が考えられます。

 

残り期間の長さについてです。

リスクオフレートにおいては時間をかければかけるほど運用利益は膨らむと考えられます。

例えば、銀行預金に2年預けるか8年預けるかのどちらが利息を多くもらえるかといえばわかりやすいと思いますが、期間の長さは金利による影響とよく似た傾向があります。

なので金利効果的な面ではコール側は期間が長いほど需要増、プットは需要減によるプレミアム変動が起こると考えられます。

しかし、期間の長さは他にもボラティリティに影響を与えます。

1日の値動きより1年の値動きの方が幅は明らかに大きいですよね。なので、期間の長さはボラティリティ的な面ではプットコールどちらとも需要増が見込めるということになります。

総合的に考えると期間の長さによるプレミアム変動は

 

コールの場合は需要増によるプレミアム上昇

プットの場合は金利的な面での下落要因、ボラ的な面での上昇要因を包括的に加味した変動を見せる

と考えられますね。

 

 

オプションを利用した投資戦略

●ターゲットセリング(上昇予想ヘッジ)

オプション対応個別銘柄(株式など現物があるもの)を現物とコールショートで持ち行使価格Xを現物で売り抜けたいと考えている価格に設定する。

SQ到達時

SQ>Xなら

コールロング側は権利行使する。それに対して現物を受け渡し(現渡しによる決済)、代金X円を受け取ることで売りたいと計画していた価格Xで現物をイグジットできたことになる。SQ-X分の値上がり益は得られないが代わりにプラスでオプションプレミアム分の利益が上乗せされる計算になる。

SQ<Xなら(おもったほど上がらなかった場合)

コールロング側は権利放棄する。なのでオプションは無効となりこちらには期間内に思ったほど上がらなかったが少しは上がっている現物とオプションプレミアムの受け取り益が残る。

 

●プロテクティブプット(下落予想ヘッジ)

先物による下落ヘッジと同じようにプットロングによる空売り相殺を狙う方法。先物との違いは先物ショート後、予想に反して価格が上昇した際に生じる先物損失と現物上昇による利益が相殺される可能性をプット権利による損失回避機能で無くしてことです。仮に値が上がってしまった場合には権利放棄をしてプットオプションを無効にすれば現物上昇益だけ恩恵を受けられます。

しかし、この方法ほ問題点がありまして

現在価値に付随して自動的に決まっている先物とは違って自分で設定するXを見誤ってしまった場合にヘッジがうまく機能しない点と

下落局面のヘッジ需要増加によりプットプレミアムが割高になる可能性がある点です。

 

なので先物による売りヘッジ枚数を市場動向に合わせて随時調節することでヘッジ圧を変えて同様の機能を持たせるダイナミックヘッジなどもあるみたいです。

 

●ロングストラドル(ボラティリティ上昇予想)


f:id:koniken:20181013185918j:image

同じ原資産のオプションをコールロング、プットロングでなおかつ同じX(現在価格に近い値に合わせて設定)でポジションを持つことで画像点線のようなグラフが形成され、二つを合成した結果的なポジショングラフが実線になります。

つまり、ボラティリティが激しくなり現在価格(≒X)から大きく乖離すると予想できるが上昇か下落か方向性が掴めていない場合にはこのポジションをつくり上昇下落を予測できずとも値幅変化での利益をとろうという戦略です。

●ショートストラドル(ボラティリティ下落予想)


f:id:koniken:20181013185931j:image

反対にボラティリティが下落し現在価格からSQまでの間に動かなそうと予想した場合にはプットショート、コールショートポジションを合成してショートストラドルを作ります。

こうすることで値動きが微弱なもので(コール+プットの)合成プレミアム価格を上回らなかった場合には利益がでます。

しかしながらショートストラドルはグラフをみてもわかるように損失リスクが非常に大きいため注意が必要です。