こにけんの投資備忘録

投資の事を1ミリも知らない初心者が株式投資してみた。

本日上場!ソフトバンクモバイルの結果について



どうも、こにけんです。

 

本日、前々から注目を浴びに浴びまくっていた今年の大イベント

ソフトバンクの上場を通過しました。

 

結果的にいえば、終値1282円と発行価格1500円に対して大きく下落しました。


f:id:koniken:20181219164913j:image

 

やはり大イベントということでツイッターも盛況で色々気になった意見がありましたので、自分用にまとめていきます。

 

はじめにそもそもIPOの仕組みについてざっくりとまとめます。

IPOは資金調達したい企業が株式を発行し、証券会社を通して投資家からキャッシュを調達する仕組み


こんな感じ。
f:id:koniken:20181219170228j:image

証券会社はP2-P1が利益

P2を決定するに当たってはBB(ブックビルディング)方式が基本で、IPOありますよーって証券会社から投資家に告知して抽選応募の際に投資家が買いたい価格を提示、それらを総合的に見て決定する。みたいな感じで、市場にまだ出てない状態だからこういう形での板寄せで決めるよってことでしょうかね。

 

BBにて需要超過が見られたとき、IPOの主幹事証券会社はOA(オーバーアロットメント)にて発行会社株主から株式を引受価額(画像P1)で追加調達できます。(上限枚数は発行予定数の15%)

これにより需要にまみれた市場の過熱を安定化するのが狙いです。

 


f:id:koniken:20181219174715j:image

 

OAは主幹事証券会社が投資家に空売りしつつ、発行会社(または大株主)とはオプション取引をしている状態でそのオプションは「引受価額P1でOA分を購入する」という権利。

(オプションについてはこちらhttp://koniken.hatenablog.jp/entry/2018/10/13/155809 )

証券会社目線では

市場公開後の価格をP3として

 

①P3<P1の場合

権利放棄して市場で借りた枚数分の株式を仕入れて返済

利益はP2-P3

 

②P3>P1の場合

権利行使してP1で借りていた株式を買い取った形にする。

利益はP2-P1

 

結局のところ証券会社はOAでは損をしない。

 

 

 

 

というのがざっくりとしたIPOの予備知識でして、、、

これらを踏まえてソフトバンクの上場について見ていきます。

 

今回のイベントは上場前からでかでかとCMを打っていたり、配当率5%の高さやソフトバンクのネームバリューで初期のBBは十分な需要超過がありOAもありました。

(発行予定枚数は国内14.27億株でOA分は1.6億株

P1は1463.75円、P2は1500円)

 

そして最近の米中摩擦による地合い、ファーウェイの報道、ソフトバンク大規模通信障害など悪いニュースが上場直前までどかどかと降ってきてIPOに陰りが見えてましたね。

 

ですがツイッターでも情報があったように証券会社の営業マンのがんばりで辞退ありきでもソフトバンク株は投資家に売れIPOを迎えたわけです。

 

この段階ではキャンセルもあり誰でも当たるIPOになりつつあり、上場前に持てるメリットが薄まっている状態だったんですかね。

 

いよいよ板寄せが始まり8時時点での板は


f:id:koniken:20181219181938j:image

やべーとしか言いようがない売りムード

1500円だったのが375円はさすがにひどい。

 

まあさすがにこのまま市場が始まるわけもなく


f:id:koniken:20181219182340j:image

9:00直前には1463円の板がとてつもなく厚くなってます。

これはなんだ?ってなりますがツイッターにて色々な方が解説してくれてました。

この1463円の買い板は主幹事証券会社による誠意買いってやつでして、さきほど説明したOAが深く関わっています。

OAは証券会社は損をしない仕組みですが、もう一段言及すると市場価格が下がれば下がるほど得をします。式の通り、利益の下限値がP2-P1に限定され、P1とP3の乖離分がそのまま証券会社の利益に上乗せされる構造になっているので、

 

投資家「このまま市場価格がひどいことになったら1500円で買ったこちらは大損こいて証券会社さんは得をするのは納得いかないぞ?」

 

という公募で掴んだ投資家への誠意をみせるという意味合いを込めて、せめて利益の下限値であるP1に市場価格P3をそろえるまでは買い支えるぞというのが誠意買いです。

その買い支える手段としてOA分の返済株調達が用いられるので買い板もOA分1.6億とほぼ同数になってるわけですね。

 

結果的にはその後即垂れてるのはチャートをみればわかりますが、IPOにはロックアップ解除売りの圧力のようにこういう買い支え圧力も機関投資家にはあるのかーと勉強になりました。

 

株価がネガティブなのもあり理論株価の概算とかも結構消極的なものが多く見られていましたがそのなかでも参考にしたい考え方として

 

EPS87.73×配当性向85%=配当額74.57

配当額/配当利回り6%=理論株価1230

 

EV/EBITDA

【(時価総額+純有利子負債)/(営利+償却費)のこと】

の業界平均からの逆算

などもありましたね。


f:id:koniken:20181219185500j:image


f:id:koniken:20181219185507j:image

 

 

時価総額でいうと公開前1500円で7.2兆円でそのうちの1/3超がIPOによる売り出しということでソフトバンクグループは2.6兆の調達ができたということですが、某有名投資家の方からはそもそもKDDIグループ全体6.7兆に対してモバイル事業のみのソフトバンクの方が高いのはさすがに割高だろ的な発言もあり、ソフトバンクは下落したとはいえ現在6.1兆とまだ下落していく可能性は高そうですね。